News新着情報

世界でも類をみない歴史ある人工林 吉野川上村 山のツアーリポート 2014.6

2014.06.10

家族の森の山のツアーに3組のご家族にご参加いただき16名でバスに乗り出発しました。

梅雨入りし、前日まで雨の心配がありましたが、快晴です!!
道路もスムーズに進み予定より早く吉野に到着しました。

木材市場で松尾木材の松尾専務と合流しました。
トイレ休憩をとり川上村へとバスで進みました。

川上村の「蜻蛉の滝」の駐車場で清光林業の岡橋副会長と社員の方と合流しました。これからお世話になります。

「蜻蛉の滝」まで散策します。

駐車場では滝の音は聞こえませんでしたが、

階段を少し上ったところで滝に到着します。上から見たり、下から見たり色々な角度から見ることができます。

 

川上村の「道の駅」でトイレを済ませます。

 

ふれあい市場が開催されており、手作りの杉のベンチやテーブル、菜箸、まな板等ががとてもお安く販売されていました。

山に入ると道は急に細いきついガタガタ道です。

 

斜面がきついのが川上村の山の特徴です。樹齢250年以上の古木の森です。

森の中で岡橋副会長のお話を聞かせていただきました。

「このままでは吉野の森は見納めになるかも」という言葉が心に重かったです。

吉野はミネラルを含んだ水でよく根が張る土壌で日本でも最古の人工林です。
植林は優良な材を育てるため、密植で1m間隔で植林し、間伐を

何回も繰り返し節の少ない銘木となります。

間伐した材は出荷すると赤字になるためそのままにしておかざるを得ないとのことで、残念ながら朽ちていくだけだそうです。

近年は鹿の被害が深刻で植林中も後ろに鹿が立っているほどらしく植林の熱意を失う深刻な状況だそうです。
灌木はすべて食べられて、匂いのきつい種類の植物しか残っていないそうです。このまま山を守る人が減り、間伐おくれの森が増え、新たに植林もできない状況ですと確実に今のような森は見ることができなくなりというつらいお話でした。

お食事タイムです。

それぞれ場所でバラバラに座っていますが、静かな山の中は声が良く聞こえます。

村弁は「めんつ」と呼ばれる入れ物に入っています。

松尾専務が塗りの「めんつ」を持っていて見せてくださいました。

身と蓋に弁当を詰めて持っていき蓋の部分は朝食べて身の部分は昼に食べるそうです。

「手作り弁当すぎもと」さんのお弁当は美味しくて大変好評でした。

代々受け継がれてきた重みを感じる立派な大木ばかりです。
ここから大極殿の柱がだされたそうです。

森を下ります。

「ルソンの壺」などでもとりあげられていますが、伐り出すコスト削減のための道づくりが整備中です。

木材市場へ戻り松尾木材の松尾専務のお話を聞きました。

吉野川から分岐したこの小さい川が木材が運ばれるルートだったそうです。

製材所では木についてたくさん教えていただきました。
これから家を建てる人にはぜひ聞いていただきたいお話です。

行きのバスの中で少し勉強しましたが、木材は年々強度が増す不思議な材料で、樹齢の4倍まで強度は上りそれから少しづつ強度が下がっていくので、樹齢60年ならば4倍の240年まで強度が上がっていきます。

乾燥についてのお話は、柱が割れていると心配しますが、割れるのはあたりまえ、割れないようにするには高温で乾燥させるため、表面は割れずに硬くなり、内部は強くないそうです。

このあたりから雨が降り出しましたので、大変ラッキーでした。松尾専務のお母様がずぶぬれになりながらたくさん傘を運んでくださいました。お気遣い本当にありがとうございました。

また、暖かい気候で育った杉のお箸と吉野で育った杉のお箸の強さを比べてびっくりする結果に・・・
中国産の竹のお箸の怖い話も・・・

皮をむいた材木を製材するところを見せていただきました。

1本づつ機械に入ります。

4面カットします。カットした節の少ない端材ははお箸の材料になります。

製材したての材木の匂いをみんなで嗅ぎました。

ご参加くださった方々 ありがとうございました。

清光林業の岡橋副会長様、森本様、松尾木材の方々、

吉野町、川上村の関係の方々にはたくさんお世話になりありがとうございました。
この森がいつまでも続くように願います。

関連記事

None found