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希少になってきた注文住宅(2)

2022.06.17

大きな買い物、とりわけ夢を与えてくれる・理想を追い求める買い物に際し、どこまで自由が再現できるのかは、非常に重要になります。

当たり前のように聞こえますが、それは冷静な状態だからです。「新居を構える」という、理想や夢の美しさを見続けると気分が高揚し、足元が見えにくくなります。ここで言う足下とは予算のこと(だけ)ではありません。むしろ、これも当たり前ですが予算が見えない人は少ないので、ここではその予算価値を最大化しようという話です。

何か意識高い系のような話になって参りましたが、今ビルダーとの間で交わされている話が、家づくりプロセスのどこに位置するのか「夢(長期的・理想)←ゴール(中期的・実現可能)←目標(短期的・現実)」のように明確化できれば、安心してお打ち合わせが進行するようになります。

もちろんそのロードマップは、ビルダー側から指し示すのがプロとしての矜持です。

お家づくりのそもそものコンセプトが揺らいでしまったり、契約時に盲目的な選択をとってしまいがちになるという話を、経験則からよく聞きます。例として耳にした方も多いと思いますが、次のような声がでてくることになります。

「注文住宅だと思って契約したのに、制限が多かった(注文可項目が少ない)」

「要所要所で意のままにならなかった(注文幅の制限)」

「同じ予算で違うところで建てたらもっと思う様にできた(資金価値の非最大化)」

一生に一度の大きな買い物。こういった家づくりは、絶対に避けたいことですよね。本当は終始楽しく考えたいものです!ですがここが正直、注文住宅で一番難しい。大きな買い物なのになぜ上記のような事態が起こるかといえば、その原因に、「夢のみの提案」「見積もりの不透明性」「サンクコスト効果」にあるように思われます。

「夢のみの提案」は外資系保険業界等の勧誘営業でもよく見受けられますが、冒頭のロードマップの理想だけを煌びやかに見せ、そのままとにかく契約にまで引っ張られてしまうパターンですね。

「見積もりの不透明性」というのは、ブライダル業界と類似点があります。「引き込み額が安く、最終金額が想定より圧倒的に高い」これが常態化しているのがハウスメーカー等、注文住宅契約時での実態です。

契約後に設備やインテリアといった「細かな中身」を詰めていくことになるので、構造上仕方のない部分でもあります。確かに自由度の高さと金額は引き換えといえばそれまでですが、最初の見せかけの価格設定との過度な乖離は目に余ります。

低い価格からの引き込みになる内情もわかりますが、最も低ベース価格で家を建てる例は圧倒的に少ない、いやないと言っても過言ではありません。パートナーとフランス料理店に行って、パンとメイン料理だけを頼むようなものです。そこに合わせてコースの価格表記をするのは変ですよね。

また営業のいるビルダーではどれだけ社風をクリーンに見せても、契約本数が賞与に反映される構造である以上、営業サイドの理屈でこのような手法にならざるを得ないことが大多数です。

家族の森でもお打ち合わせの中で「もっといいキッチンを入れたい」とか、「特注の造作棚を壁一面につけたい」等あれば、見積額がはじめよりは多少大きくなりますが、あくまで施主さまの意向・こだわりの差内で収まるよう、不要な混乱を防ぐべく、当初の見積もりから誠実に反映しています。

びっくりされるかもしれませんが、土地がまだ決まっていないのに、間取りから何から決めて、先に契約(!)するメーカーや、網戸が実はオプション(!?)扱いで見積もりに入ってなかった、という話を、来場された方からよく聞きます。(大手です)

土地の広さ、形や向きで最適な間取りが変わることは当然ですが、網戸!なんて当然標準に決まってると思うわけですが、そのレベルの不透明さで、見せかけの価格に反映するのです…!網戸レベルが最初の価格に入っていなければ、そりゃ契約後にどんどん足し算になりますよね。

山に登る時、一合目の高さではなく、登頂時何メートルになるのか

価格面からビルダーを見る際は、そのような観点を持つとよいです。

コツは、ビルダーに標準仕様の内容を質問される方は多いと思います。その際同時に、「オプションになるもの」も聞いておくことをお勧めします。あって当然と思っていたものが計算に入れ直せるのと、ビルダー側の、「顧客目線姿勢」を発見できるかもしれません。

家族の森の説明や契約(営業の役割)は、「代表・現場監督・設計士」が全面的に行いますので、ノルマからの焦りや施主さまにとって余計なマージンは一切生じません。基本的に施主様にとっての「足りない」を排除することが前提になっています。

昨今、情報の回るスピード・拡散力は激変し、またどこも物価高です。誠意に欠ける手法に胡坐をかいても何とかなってきたこれまでのやり方は、早晩通用しなくなるでしょう。

他社の批判がしたいのではなく、どの業界でも、とりわけ大きなお金が動く業界であればこそ、透明性を上げ、フェアに競争しましょうよという、提言です。実際、企業努力で誠実な成約プロセスを掲げ成功を収めている企業が増えました。

長くなりましたので今回はこのあたりで筆をおきます…!注文住宅の希少性というタイトルの答えは次回完結です。お付き合いの程!


地震には強く、環境や人には優しい、最高ブランド材である奈良の『吉野材』を軸に据えた、上質で長持ちする住まい。

断熱だけでなく、遮熱と共に夏冬の快適さを約束する『ウレタン遮熱工法』、省エネでありながら静かで体にやさしい全館空調「F-CON・パッシブエアコン」を導入。

もちろん耐震等級3をクリアし、ZEHやG2グレードといった次世代基準のエコな家も実現。

家族の森は伝統が支えてきた建材と最新技術を駆使しながら、「人が住む」ことに真摯な姿勢で家づくりをしています。

ぜひ一緒に、最高の住み心地を追求しましょう。

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奈良県の新築・リフォーム 工務店 家族の森

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