【建築中】パッシブ設計な無垢の家
2023.05.16
地鎮祭
春の陽射しが気持ち良い吉日、地鎮祭を行いました。
一般に「じちんさい」と呼びますが、正式には「とこしづめのみまつり」と読むそうです。
「とこしづめ」とは、文字通り土地の神様を鎮めることを指します。
着工に際し守護神を祀って神慮を和め、これからの安全な工事や豊かな暮らしを願う祈願をいたします。
(穿初(うがちぞめ)の儀。信仰のご事情等もありますので、祭祀に関しては施主さま毎にご意向に沿って行っています。)
小さなお子様がおられるご家族。
分からないながらも、宮司様やご両親の所作を見つめる子供たちの眼差しは興味深々です。
祭祀事への参加も、貴重な体験として思い出に残ることでしょう。
基礎着工
家族の森は完全注文住宅ですが、標準仕様のこだわりの一つとして「耐震等級3」の、地震に強い家を建てています。
基礎はベタ基礎。地震に対しては基礎全体、面で力を受けることで高い耐震性を持ちます。
床下全面をコンクリートで覆うことで、湿気やシロアリの侵入経路を塞ぐことができる強い基礎性能といえます。
レジリエンス住宅
パッシブ設計に加え、近年「レジリエンス住宅」という概念も普及し始めています。
家族の森の家には、パッシブ設計による「自然との融合」の要素と、地震や災害に強い「自然への耐久力」の2つのレジリエンス要素があると言えます。
昨日奈良県でも、大雨により大和川が一時氾濫寸前までの水位レベルとなり、県内でも24棟が浸水の被害に遭いました。
自然の恩恵も、脅威も、人智に収まることはありません。
自然に寄り添いながらも、それを生かす知恵が日本の住文化を支えてきました。
激甚災害への対応が一層求められる中、住宅のレジリエンス性を高めることで、自然災害など外部から受ける力に対して家族の被害を小さくし、一過後も回復を早めてくれる安心感につながっていきます。
(住まいのレジリエンス度チェックは🔗こちら(CASBEE-レジエンス住宅チェックリスト)を参考に)
土台伏せ
(左:床断熱材を敷き詰めた後 右:その上に下地の床材敷き)
パッシブ設計にとっても、建物の断熱は当然欠かせません。
床断熱材は外気の侵入を防ぎ、部屋の気密性を高めることができます。
気密性を高めることはやはり非常に重要で、厚さに加え、隙間のないよう気密テープで周囲を囲っていきます。
こうすることで、冷暖房にかかるエネルギーを減らすことが可能に。
文字通り、断熱等級3を確保する基礎になります。
今はどこでも主流になっていてHP上で等でも特段記載していませんが、床材は24mmの「剛床工法」です。
土台や梁の上にJAS認定の丈夫な構造用合板を貼り、その上にフローリングを貼っていきます。
高い床強度を実現し、全体が一枚の面として壁に力を伝えるため建物となっていきます。
基礎の上に据えている土台は、銘木吉野材、吉野桧を使用。
見えなくなってしまうのがもったいない程、密度が高く美しい木目ですね。
奈良県産材のヒノキのヤング係数(木の強度を測定した強度等級)はE110であり、全国平均値を上回っています。
強度性能の明確な木材を使用することで、地震や台風に強い、安心な木造住宅をつくることができます。(参照ブログは🔗こちら)
撮影中、近隣にお住まいの方からこんなお声がけをいただきました。
「こんなにしっかりコンクリートしてから、上に木使こて建てていくんか~。見てるだけでどっしりしてんのがわかるわ!頑張ってや!」
「空いてるときはここ停めてくれて全然ええからね!」
ご近隣のご理解とご協力があって、建築現場は進んでいきます。
家づくりの過程や心配りをいただけることに感謝しながら、上棟の日を待ちます。
上棟
「上棟」とは、屋根の一番高い位置に据える棟木(むなぎ)を取り付けることが由来です。
「棟」という字は1棟、2棟と、家を数える単位としても使われますよね。
大工の棟梁という字も、棟(むね)と梁(はり)から構成され、家の重要な部分を指すことが語源となっています。
上棟当日は午前8時から柱・梁など骨組みの工程に取り掛かり、16時頃には、屋根部も含め大方完成です。
とはいえ、大工さんたちにはお昼ご飯以外でも午前・午後にしっかり休憩を取って、建築作業にあたってもらいます。
暑くなってくると、なおのことです。
施主様から心温まるメッセージボードと共に、たくさんの差し入れをいただきました。
特に、このようなお心配りには弊社女性スタッフの感動を呼びます笑
どうしても無骨になりがちな建築現場、かわいい木の挿絵に癒されますね。
心待ちにされている期待に添いながら、メッセージにありますように作業の健康と安全第一で工事を進めてまいります。
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