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打ち合わせと魔女の宅急便(3)

2022.07.23

前回ブログより

大人として成長し理性と良心を備えたはずのキキが、なぜ回復後も飛べないままなのかという謎が残りました。

前回までを要約すると、

『魔女の才を活かし、社会人としての独り立ちを迎えたキキ。

独力で頑張りたいというその意気やよし、実際のスタートは、経験豊かな母が使い込んだ商売道具で、優しいパン屋おそのさん宅を間借りし、フリーランス事業を開始。優良顧客の優しさに全面的に助けられている状況であった。

次第に新しい都市での厳しさ、厳しさからの得た己の未熟さを、実体験として理解し、初めて、理性・良心の代弁役ジジの声を自身に内包することができた(=ジジが人語を失う)

が、大人として成長したはずのキキは未だ箒で飛ぶことができない…』

こんな感じです。

さて、スランプ状態にあるキキを、森に棲む絵描きウルスラが家に招き、こんなことを言っています。(「描」と「猫」ってそっくり…まさかそこまで伏線ではないか😅)

ウルスラ「魔法ってさ、呪文を唱えるんじゃないんだね」

キキ「うん。血で飛ぶんだって」

ウルスラ「魔女の血か・・・。いいね。私、そういうの好きよ。魔女の血、絵描きの血、パン職人の血。神様か誰かがくれた力なんだよね。おかげで苦労もするけどさ」

ブログ(1)で書いたように、魔女の血(力)は私たちから見ると現実的ではありませんが、「絵描きの血、パン職人の血」と、同じ文脈上で語ることによって、「それぞれみな特別な才があり、魔女の力もあらゆる才能の一つである」と、それぞれが同様に苦労しているところも含め、並列化されるのです。

過去同じスランプに陥っていたウルスラに、キキはどうしたらいいのかアドバイスを求めます。

「そういう時はジタバタするしかないよ。描いて、描いて、描きまくる。」

「(それでもできない場合)描くのをやめる。散歩をしたり、景色をみたり、昼寝をしたり、何もしない。そのうち急に描きたくなるんだよ。」

キキはがむしゃらに飛ぶステージから、飛ぶのをやめるステージへと既に移行しているので、あとは急に飛びたくなるのを待つということになります。

何とも芸術肌っぽい感覚論でキキを励ましたわけですが…よくよく見ればこのウルスラ。美女が森の奥深くに一人ぽつんと棲み、カラスを飼い、浮世離れした生活を送る…

魔女そのものやん!

ということで、私の解釈としては、ウルスラもまた、キキの暗喩キャラクターです。(声優高山みなみさんの一人二役でもあります)

そう、キキの内なる声の代弁者=ジジからの卒業だけでは、キキはまだ成長段階の半分までしか来ていません。もう一人の代弁者=ウルスラの声にどう答えられるか、これが最後のシーンへの布石となっていきます。

ジジの暗喩ポジションは、「理性・良心」に加え、「世の中をナナメに見る」役割を担っているとも見えます。ジジはニヒルなセリフが多いキャラです。

キキも当初、人の好意を正しく受け取れず、また同世代の女の子たちが楽しく暮らしているのを、斜に構えて見ることしかできませんでした。

今のキキは世の荒波にもまれる中で、自分が世の中に向ける目を正しく修正し、スレた部分はおさまりました。ようやく自分の土台が完成したわけです。

残ったウルスラの暗喩が何なのか、明らかになったのが最終場面です。

飛行船事件でトンボ君が宙づりの大ピンチに。居ても立っても居られないキキは一目散に走りだしますが、箒も飛ぶ力もなく、成す術がありません。

彼女は社会に適応するための「良心・理性」を備えました。しかし、キキが飛べなくなったのは、これらを手にする過程で失われたモノがあったからです。

何が彼女から欠落し、飛ぶために必要であったのか。

ウルスラの声、ウルスラのもつ暗喩ポジション、それは「直感」です。

理性を働かすというより、感覚的に捉えること。

キキは独り立ち当時はまさに、直感で生きている子供でした。それが大人になるに伴って理性の比重が高まっていくと、次第に感性が鈍っていきます。

その状態では魔法=才能は、活かせないのです。

ウルスラのアドバイスにあった、散歩をしたり、景色をみたり、昼寝をしたり、何もしないというのは、「弱った感性を回復させよ」という喩えでしょうか。

キキの場合、オープニングシーンで、草原でぼーっとラジオを聴く姿がありましたね。あれが本来のキキの、感性保養の伏線です。ですが都会に出て以降、ラジオの描写がなくなっています。忙殺の中で擦り減ってしまったのです。

その感性をついに取り戻したのが、トンボの事件でした。本来理性だけで考えれば、あの時キキにできることはないはずですが、彼女は「助けたい」の一心でがむしゃらに駆け出しました。考えての行動ではありません。走り出さずにはいられない。そうして、あのデッキブラシのおじさんと遭遇します。

「おじさん、そのブラシを貸してください!」

魔女デッキブラシで飛ぶなど前代未聞ですが、キキの魔法は改めて直感に依り(あるいは寄り)ます。

「飛べ…!」

無茶苦茶です(笑)

ですが、これが本来の純粋な姿であり、自分自身へのセリフですよね。

こうしてキキに足りなかった大人としての理性と、失われかけた感性とがバランスし、中庸を取り入れ見事復活しました。

私たち家族の森は、家という言わば、建築理論のカタマリを造っているわけです。

そこへ、キキの母のように経験則を大切にしながらも、施主様の感性を理解し、最大限個性を出していただくことが、快適な家づくりの「中庸」だと理解しています。

小屋でウルスラとの会話

キキ「苦しかった?
ウルスラ「それは今も同じ」「でもそのあと少し、前より絵を描くってこと、わかったみたい

苦しさはどんな時もあるけれど、その時その時代で中庸を整えながら、自分の型を作り続けていくということですね。

おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。

ウルスラのセリフとキャッチコピーの伏線が、これで無事回収されました。

次回以降は家の話造りに戻りたいと思います😄

こだわりの詰まった楽しいお家づくりは、ビルダーと施主様の二人三脚で成り立ちます。家づくりの正しい理解と、素敵な感性をブレンドして、あなただけの快適さNo.1の家にしましょう☘


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