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これがリノベーションで優先すべきポイント(1)

2022.09.11

世界のマグニチュード6.0以上の地震の20%は、日本で起きている。

と、書き始めると、耐震の住宅リノベーションかと思われるでしょう。

結論から言うと、「命を守る」リノベーションが最優先だという話です。

ですが、単純な耐震補強工事の話ではありません🚨

地球上のM6.0以上の地震の20%が、この日本で起こっている。確かにこれは恐い数字です。数字で見る以上に、わたしたち日本人は2011年東日本大震災、2016年熊本地震が記憶に深く新しいので、何をか言わんやという話でもあります。ですが、防災意識は時と共に薄れがちに。折に触れ、見直す機会はとても大切です。

世界の地震ランキングは以下(M5.5以上の地震)

1位 中国
2位 インドネシア
3位 イラン
4位 トルコ
5位 日本 (震度1以上は2000回以上/年)

上記の地図を見れば、地震の発生数の多い場所は、別々のプレートが接するプレート境界(赤い部分)であることが改めて確認できます。

そして、地球を覆う十数枚のプレートのうち、実に4枚が日本列島付近で衝突していることはご存知かと思います。境界の集積地としては世界に類例がありません

(参照:気象庁HP)

日本は国土の7割が山地です。世界の河川と比べ短く流れの急な川が多く、大雨も多い。水量が増えると、当然洪水が起こりやすくなり、剰え、山間部へソーラーパネルの設置が増え、棚田が減少したことで、防災の役割を兼ねていた自然の地力も減退。これが土砂崩れの被害にも繋がっていきます。

 

奈良県明日香村には景観資産となる「稲渕棚田」(写真)をはじめとした、素晴らしい日本の原風景が残っています。棚田の保全は広く日本の国土、人々の命を守ることと同義です。

国家の大地震への備え

話を地震に戻します。地震ランキング1位の中国は、このブログを書いている数日前(2022.9.6)、四川省でM6.8の地震が起こりました。四川省は中国の中でも大地震が多い地域。事実上、世界一大地震が発生する地域と言えます。

やはり四川省も、ユーラシアプレートとインドプレートに挟まれる、プレート境界です。1980年以降から現在までで見ても、四川省だけでM6.0以上の地震が実に9回。平均して4~5年に一回、M6.0以上の地震が来ることになります。今回の大地震でも、懸命の人命救助活動が続いています。一人でも多くの人が救助されることを願うばかりです。

人の命に、国も、数の大小もないのですが、わたしたちは尊い命を教訓とし、震災リスクに備える必要があります。地震を数字で見た時、地震による倒壊死因は、中国と日本とで、大きな差があることがわかります。

2008年中国、M8.0に達した四川大震災の際は、中国当局の発表で実に9万人以上が亡くなっています。東日本大震災(M9.0)の時はどうか。約2万人の方が亡くなりましたが、その90%以上が津波による被害で、地震による直接的な死者数は10%ということになります。

これは、1993年阪神淡路大震災を教訓に、耐震基準が法的に見直され、建物の耐震性を引き上げたことも大きく作用しました。2016年熊本地震(最大M7.3)では地震・倒壊による直接死は50人、関連死(ストレスや持病の悪化)で約200人。日本で大地震が起きた場合、耐震性能の高い家が増えているので、家屋倒壊が直接死亡につながる確率は低くなってきたということがわかります。

日本は制度だけでなく、地震発生時に適切な行動をとるよう国民に周知・防災訓練等をすることで、国民の命を守るよう努めました。中国でも日本のように国家として耐震性能の高い建築物を建てるよう声があがり、法制を整えているようですが、現場がついてきていないという調査もでています。

日本は地震発生頻度こそ 5位ですが、地震による人的・経済的被害損失は非常に大きいので、被災耐震性能のノウハウを国家として培ってきました。これが世のハウスビルダーのいう耐震性能・耐震等級の根底にある指針なのです。

これが住宅リフォームで優先すべきポイント(1)

阪神淡路大震災のさらにそれ以前、1978年宮城沖地震をきっかけに、木造住宅の耐震基準は1981(昭和56)年6月に大幅に変更されていました。ということは、1981年6月以前の建物は、非常に耐震性能が低いということになります。

もしリフォーム、あるいは中古住宅を買う際、1981年6月以前に建てられた住宅なのかを確認する。そうなのであれば、耐震補強対策をしっかりやらないと、大きな地震が起こった場合のリスクは跳ね上がります。

軒並みの物価上昇、光熱費の高騰が続く中、新築戸建てから中古リノベーションを考える方が増えてきていることは何度か書いてきました。

希望の土地で、築浅の中古住宅が見つかれば、仮押さえしておくことをおススメします。耐震補強が不要になるというメリットはとても大きいからです。お好みの間取りや設備はあとからで改修できるので、まずは築浅物件を適正価格で一緒に探してくれるビルダーを選びましょう。

築浅でない場合は、「耐震診断」を受けることで、必要な耐震工事を納得して家づくりの計画に入れることができます。予算の兼ね合いもあることですが、後の資産形成という意味合いからも、耐震改修ができるならそれに越したことはありません。リフォーム・リノベーションでも、 耐震性能は家族の命に直結することです。

 

「やっぱり耐震リフォームの話やん!🤯」

 

ですが、耐震改修同様、いやそれ以上に命を守るリノベーションポイントがあるのです。次回(2)で完結です。


地震に強く、環境や人には優しい「快適さNo.1」の家を建てています。

最高ブランド材である奈良の『吉野材』を軸に据えた、上質で長持ちする住まい。

断熱だけでなく、遮熱と共に夏冬の快適さを約束する『ウレタン遮熱工法』、省エネでありながら静かで体にやさしい全館空調「F-CON・パッシブエアコン」を導入。

もちろん耐震等級3をクリアし、ZEHやHEAT20・G2基準といった次世代基準のSDGsに貢献する家を実現。

家族の森は伝統が支えてきた建材と最新技術を駆使しながら、「人が住む」ことに真摯な姿勢で家づくりをしています。

ぜひ一緒に、最高の住み心地を追求しましょう。

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